釧路地方裁判所 事件番号不詳 判決
主文
本人を過料壱千円に処する。
理由
(事実の要旨)
本人は北海タイムス釧路支社報道部写真班員であり昭和二十八年十二月十日午前十時半頃当裁判所第一号法廷において被告人佐々木与助に対する強盗殺人被告事件の公判が開廷された際右事件の取材の為法廷内の新聞記者席に居合せたものであるが、公判開廷前の同日午前九時半頃当裁判所刑事部書記官室において当裁判所書記官小田井寿之より本日の公判に関する公判廷における写真の撮影は審理の都合上裁判官が入廷し公判が開始された以後はこれを許さないから公判開始前に撮影されたい。」旨の裁判所の許可を告知されて充分これを了解していたのに拘らず、裁判官が入廷し、右被告事件の公判が開始され、人定質問の為被告人が証言台に立つや裁判長の許可がないのに勝手に記者席を離れ法廷内の一段高い裁判官席の設けられてある壇上に登るべく写真機を携帯して傍聴席より向つて右側の右壇上に至る階段を駈上り始めたので裁判長は「写真は駄目です。」と制止したのにこれに従わず右壇上に上り被告人に向つて写真機を構え同所において被告人の写真一枚を裁判所の許可なく且つ裁判長の命令を無視して撮影したものである。
(適用した法令)
法廷等の秩序維持に関する法律第二条第一項(昭和二八年一二月一〇日釧路地方裁判所刑事第一部)